Fate/Zero #18の視聴感想です。
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南国。
子供。
約束。
魔術。
死徒。
ずっとキミの隣にいるから――
■スタッフ
原作:虚淵玄(ニトロプラス)・TYPE-MOON/監督:あおきえい/キャラクター原案:武内崇/キャラクターデザイン:須藤友徳・碇谷敦/色彩設計:千葉絵美/美術監督:衛藤功二/撮影監督:寺尾優一/3D監督:宍戸幸次郎/音楽:梶浦由記/アニメーション制作:ufotable
■キャスト
衛宮切嗣:小山力也/セイバー:川澄綾子/アイリスフィール:大原さやか/遠坂時臣:速水奨/アーチャー:関智一/言峰綺礼:中田譲治/アサシン:阿部彬名/ケイネス・エルメロイ・アーチボルト:山崎たくみ/ランサー:緑川光/ウェイバー・ベルベット:浪川大輔/ライダー:大塚明夫/雨生龍之介:石田彰/キャスター:鶴岡聡/間桐雁夜:新垣樽助/バーサーカー:置鮎龍太郎
■OP&ED
OP:『to the beginning』Kalafina
ED:『空は高く風は歌う』春奈るな
■公式
Fate/Zero-アニメ公式サイト- / twitter #fatezero
■アバン
青い海、蒼い空、天真爛漫な子供達……
その中に笑顔がはじけるケリィと呼ばれる少年が……
彼に声を掛けたまだあどけなさの残るかわいらしいおねーさんは……
■Aパート
島の名前はアリマゴとは『蟹』のこと。
食べる物もなく病気の母親の為に神への供物に手を出した少女は祟られ沢蟹へと姿を変えられた。
以来、島で捕れた蟹を食べると病気は治るといわれ、その母親も回復したという……
まぁ何処にでもありそうな神の理不尽な話――
そんな昔話の社がケリィの屋敷の近くにあるからなのか、出入りしているシャーレイは祟られると脅かされてる。
その屋敷の子のケリィだけど、今では余所者感はなりを潜めシャーレイの弟のように思われているようです。
馴染みのない名前をイジられるのはある意味通過儀礼かなぁ。キリツグ→ケリィトゥグゥ→ケリィと落ち着いたのね(笑
おぉ?この人が切嗣の親父殿ですかぁ!
パッと見は理知的な学者肌って感じを受けますね。少し神経質っぽいかな。
そこに並べられているのは時の魔術を掛けた枯れない花が百鉢。やはり人里離れて魔術の研究を行っているよう。
そしてシャーレイも魔術を!?彼女には素養があるらしく、初めてとはいえ成功例を生み出したよう。
ケリィもやはり魔術師の子。興味津々、憧れと尊敬を滲ませていますね。まだ早いと叱られガッカリですが(笑
当たり前とはいえ、神父を始めとして怪しげな衛宮矩賢を疎んじているようですね。
シャーレイはなんとか誤解を解こうとしても聞く耳持たずで、悪魔に魅入られると守り刀を渡される始末。
それでも魔術の怖さを感じつつ、その偉大さを歴史に残る偉業とまで評価しているようです。
……シャーレイって美人ですよね。ポニテさいこー♪(ぉ
矩賢の時を留める魔術にシャーレイは世界の明るい未来を感じているようですが。
悲しいけど魔術ってそういうものではないのよね!諦めきっているのとは違うのよね!いい意味で誤解しちゃってる!!(汗
自分の器を理解し助手・雑用係と分を弁えているシャーレイ。そして、だから、矩賢を悪く言われても言い返せない。
だけどケリィこそ紛れもない跡継ぎであり、そのための準備も進めていると教えてくれる。
シャーレイがケリィを元気付けようと連れ出してくれたソコはとても綺麗で……
「ケリィはさ、どんな大人になりたいの?お父さんの仕事を引き継いだらどんな風にそれを使ってみたい?」
世界を変えるという力…シャーレイが信じてくれる可能性……
「……そんなの内緒だよ」
子供心に懐く夢は恥かしくて言えなくて。
「アタシにこの目で見届けさせてよ。それまでずっとキミの隣にいるから」
ドキッとする言葉にテレまくっておりますな。ケリィもシャーレイも可愛いじゃない♪
……ハツコイだね!(ぉ
ケリィが目を覚ますと矩賢が少し慌てた様子で。
工房に入ったかを聞かれ、家から出ないよう厳命される。
その表情は厳しく……いったい何があった!?
その日、シャーレイは夕方になっても来ず、気になって村に行ってみると……
転がっていた薬瓶…血に塗れた鶏……そして………
血を啜る者は…その後姿は……紅い瞳が輝き………シャーレイ!!
ケリィを目に止め透かさず離れるシャーレイ。傷つけたくないから、殺したくないから!!
矩賢の研究の素晴らしさを証明したい余りに、誘惑に負け勝手に何かを試してしまったようです。
その結果は、身体を変化させ精神を蝕む吸血衝動!望むのは人でいられるうちの死!
自身に牙を立て衝動を抑え込み、ケリィに神父に持たされた守り刀での死を願う!!
シャーレイの悲痛な叫び!シャーレイに何が起こったのか!切嗣は応えることができるのか!?
■Bパート
どうやらケリィは何も出来ず逃げ出し神父を連れ戻ったらしい。
その異常事態に神父は村へと知らせ走るが、教会の外に出たとたん殺された!?
そして更には紅い瞳を宿した村人を始末する黒き法衣を纏った集団が!
教会を逃げ出したケリィが見たのは燃え盛る村の光景!
誰も彼もが紅き瞳を宿し、襲われ噛まれれば同じような姿になっていく。
そこでは変わり果てた村人をスーツ姿の集団が無表情のままに始末している。
幽鬼のような神父と村人に囲まれ恐怖に慄くケリィ!
そこに颯爽と現れたのはコートを纏い華麗に銃を操る謎の蒼い瞳のオンナ!
冷静に、冷徹に、確実に!次々と始末していく凄腕!!
ムネのふくらみを認識するまで「誰だこの男は!?」と思ったのは秘密です(ぉ
オンナが言うには、村人は殆どが死徒と呼ばれる吸血鬼と化したらしい。
そして、目的を別としたふたつのグループが死徒の殲滅を行っている。
ひとつは聖堂教会。代行者と呼ばれる苛烈で容赦のない疑わしきは殲滅する神の代理人。
ひとつは魔術協会。死徒を生み出した技術を欲し独占しようとする死人に口なし証拠隠滅至上主義集団。
この事情通らしきオンナは魔術協会に近いセールスマン。今回は少し出遅れてイタイところ。
だから営業の為には、封印指定の魔術師、初めに死徒になった人間、もしくはその媒体を見つけたいわけで。
「そいつを作り出した“悪い魔術師”がこの島のどこかに隠れているはずなんだが」
心当たりのある幾つものこと、そしてこの島に魔術師はただ一人しかいない。そう、矩賢しか……
屋敷では事態を察した矩賢が研究の後始末を急ぎ行っております。
机の引き出しには魔術師らしからぬモノが。衛宮の血族は元々こういうのにあまり抵抗がないのかもしれませんね。
シャーレイが夢見たモノと真逆の研究だった現実。
何故死徒の研究をしたのかとシャーレイの身に起こったこと。疑問と事実切嗣は矩賢に告げるが……
矩賢はただ淡々と事実を認識し理解し修正する行程を応えるだけ。自業自得とはいえ犠牲となったシャーレイに、怒りも悲しみも覚えず、ひとつの実験結果としての認識のみ。捲き込まれた村人に対してはホントに何もない(汗
そしてそれらの観測事象は、衛宮の魔術探求に必要な久遠の時間の為に!全て根源到達の為に!
このとき切嗣の表情がフレームアウトや物陰で見えないのが気になって仕方ない。いったい何をどう理解し考え至ったのか……掴めない!
近付いた矩賢に突然動いた切嗣が鳴らした金属音は……(汗
森の結界を理由に切嗣はオンナと別れ先行したようです。
そしてこのとき見せた決意は……「やらなくちゃいけない」とは……
シャーレイの守り刀で切嗣は矩賢に斬り付ける!
心を過ぎるのは、信じてくれた、託してくれた、憧れていた、隣にいると言ってくれたシャーレイの姿!
溢れる想い、止められない感情、荒い呼吸は酸素を求め、伸ばした手は引き出しのモノへと向かう。
それは拳銃。静かに見据えた瞳で、整った呼吸のままに、引き金は弾かれて……
父・矩賢を決意の元自らの手で殺してしまった切嗣。
恐怖に震える身体、銃身から離れない手。その手を静かに包んでくれたのはあのオンナでした。
逃亡を企んでいた矩賢に間に合うようオンナが結界突破するかは賭けだったようですね。
もうこのとき切嗣は矩賢を父ではなく“この人”と他人な呼び方になってます。完全に見限ったということなのでしょう。
なにせ“逃亡先で死徒の研究を続けることを示唆”していたのですから。そしてだから切嗣は自らの手での決着を実行した。
でもそれでも親殺しをオンナは認めることは出来ない。させてはいけなかった。オンナには自らへの怒りがあるのでしょうね。
背中合わせに会話する切嗣とオンナ。その表情はなんとも言えないほどフクザツで。
特に切嗣は、あらゆる感情が綯い交ぜになったように感じます。せめてここで大声で泣き叫んでいられたら“魔術師殺し”のふたつ名を背負うようなことにはならなかったでしょうね。
矩賢がこんなこともあろうかと用意してあったボートに切嗣達は乗り込み脱出していく。
業火に燃え落ちる家は、想い出の地は、切嗣の心に深く刻まれるのでしょう。
尊敬していた父を、憧れたシャーレイを、喪ったのだから……
そして、ふたりはそれぞれ絶望と希望の象徴になっていったのではないかと思えなくはない。
■ED
特別EDですね。画は黒バックのスタッフロールのみ。
曲はとても雄大で、でも何処か物悲しくて……
『満天』Kakafina
┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛
あっという間の30分は言わずもがな。
まさか切嗣過去編が今回だけで描ききれないとは思ってなかったです。
それでもこれだけ濃すぎるくらいの内容なんだものなぁ。
禁じられた試薬に手を伸ばし少女は死徒へと姿を変えられた。
島は死徒で溢れ、神や魔術の狂信者共に灰燼へと返されたという……
とまぁAパート冒頭の御伽噺がこんな風に現実化した気がしたわけですが(ぉ
シャーレイは結局、神父の危惧の通りに悪魔に魅入られてしまったのですよね。
魔術という神秘に触れ夢を懐いたけれど、魔術師という存在がどういった人種なのか理解が及ばなかったのが不幸だったとしかいえないかも。
そして良心からとしても引き起こしてしまった結果は最悪なモノでした。しかもそれが完成品なら兎も角、試薬だというのだからねぇ……
生兵法は怪我の元どころの騒ぎでなくなり、教会と協会の殲滅作戦は仕方のない対処でしょうね。彼等の目的は兎も角!!(ぉ
そして切嗣です。彼を理解する為に必要な過去編です。
切嗣は、死徒へと豹変したシャーレイの僅かに残った理性から請われた願いを実行できず、逃げ出し多大なる犠牲を招いてしまった。
いくら魔術を身近に感じつつ育ったとはいえ、まだ年端も行かぬ子供に(いや立派に育った大人だって)殺してと言われても殺せるはずもないのですが。
しかしこのコトが“大を生かす為に小を切る”という発想に繋がっていくのでしょう。
更には父親を殺したことも大きく影響していくと思われます。
殺害に至った感情は、シャーレイのことを始めとして様々なモノがあるでしょう。
しかし理由はただひとつ“悲劇の元を断たなければ終らない”という義務感からではないかと。
そしてそれはシャーレイに起こったことが大きいと思うのです。
魔術・魔術師の危険性を目の当たりにし、それでも実行しようとするのなら他の方法はないのかもしれません。
しかしそこには希望もあった。シャーレイが懐いた夢があった。
切嗣が大いなる力を継ぎ、世界の為に何かを成してほしいと約束があった。
そしてシャーレイに言えなかった切嗣の夢――
もし言うことが出来ていたら何かが変わっていたのかなぁ……なんて、夢想したくもなります。
で、名前の呼ばれなかったオンナですけど。
彼女がナタリア・カミンスキー、後の切継の師匠に当たる人物ですね。
想像していたよりも男っぽい雰囲気でした。髪なんかはもう少し長いかと思ってたです。某CANAANのアルファルドくらいかなって。
そんなこともあってか戦闘スタイルからかにアルファルドに見えて仕方なかったりして(笑
っていうか、話全体的に某CANAANの雰囲気を感じてたんですけどね(ぉ
追記。
どうやら『Phantom -Requiem for the Phantom-』の声優陣が当てていたらしいです。
なんかすっごく納得してしまった(笑
http://najigo.blog31.fc2.com/blog-entry-748.html