Another - アナザー #05の視聴感想です。
いない者。
対策。
謝罪。
発作。
決め事。
死者。
災厄は防げるっていう“おまじない”
■スタッフ
原作:綾辻行人『Another』(角川書店刊)/キャラクター原案:いとうのいぢ/監督:水島努/シリーズ構成・脚本:檜垣亮/キャラクターデザイン:石井百合子//色彩設計:井上佳津枝/美術監督:平柳悟/3D監督:山崎嘉雅/特殊効果:村上正博/撮影監督:並木智/編集:高橋歩/音響監督:岩浪美和/音楽:大谷幸/音楽制作:ランティス/アニメーション制作:P.A.WORKS/製作:「Another」製作委員会
■キャスト
見崎鳴:高森奈津美/榊原恒一:阿部敦/勅使河原:前野智昭/赤沢泉美:米澤円/風見:市来光弘/望月:山本和臣/桜木ゆかり:野中藍/怜子:榊原奈緒子/水野:吉田聖子/久保寺先生:三戸耕三/三神先生:宮牧美沙代/千曳辰治:平田広明
■OP&ED
OPテーマ:『凶夢伝染』ALI PROJECT
EDテーマ:『anamnesis』Annabel
■アバン
水野さんが死んでしまった……
ホント残念でならないよ!!(寂
■Aパート
お婆ちゃんは、恒一と水野さんの仲の良さは知っていたよう。でもあの噂のことはまったく知らないみたい。
お爺ちゃんが、葬式はもう堪忍してほしいと呟き続けるのがまた不気味でありますね。
「みんなでがんばればきっと乗り越えられます」
担任の言葉は何も響きませんね。ただ穏便に何事もなく過ぎ去って欲しいという感じ。
普通にドアを開けて入ってきた鳴ですが、誰も反射的に振り向いたりしないだと!?なんと訓練されたヤツラだ……(汗
相変わらず気にもせず鳴に話しかける恒一。
男子生徒の影になって鳴の姿が消えますけど、よくよく隙間を見るとスカートと足がわかりますね。
赤沢・風見を始めとした一部が集まって、恒一を見やりながら対策中のよう。この生徒達がきっと中心なのでしょう。
三神先生は体調不良でお休み。まさか水野さんと親しかったトカあるのかな?
望月は、呪いが降り掛かったのではないかと心配していますね。
その態度に恒一は一連の事故との関係性を逆質問。まぁ望月が言える筈もない。
一人抜け出した恒一は、第二図書室で調べもの。誰も教えてくれないのなら自分で調べるしかないものね。
26年前の卒業アルバムを見返してみるけど、亡くなったミサキの名は掲載されていない……卒業していなくてもクラスメイトとして載っていないものなのかな???
しかしそこには母親・理津子の姿が写っていて……
図書館の主・千曳先生が思っていたよりも気さくでビックリです。もっと偏屈な人物像を思い浮かべていたので。ってか、母親のこともよく知っているようですね。
彼の「よりにもよって72年か」トカ、15年前亡くなったことを知って「そういうことなのか」トカ、どうも深い関わりを感じさる言動です。
そこに赤沢が職員室への呼び出しを伝えに来ましたが……
言い辛そうに「みんなの為なの」と突然に謎のイミシンな謝罪。いったい何がどうなる!?
呼び出しは事故の事情聴取でした。
これは事故当時唯一水野さんと会話していたのだから当然でしょう。
警察は、殺人などの事件性はなく、整備不良による事故として違法増改築の捜査をしているようです。
しかし…この学校での死者数の不自然さに気付かないものなのかなぁ……
教室に戻ると荷物はあれど誰もおらず……
どっから現れたか担任は「クラスの決め事には従う」ように念を押し、帰っていいと告げて。
黒板には赤沢が新しい委員長に決まったらしい投票結果が記されておりました。
桜木が亡くなり、鳴がいない人扱い、恒一が事情聴取、27人のクラスメイトなのに投票数は26人?一人足りませんね??
ってか、綾野に入れた二人ってだれだろうか?コッチの方が気になるかもしれない(ぉ
存在を確かめるように傷だらけの鳴の机を触れる恒一。そには『死者は、誰――?』という思わせ振りな走り書きが。
文字は擦れていないことから書いたのは鳴でしょうね。彼女も原因究明をしたいと思っているから思わず書いてしまったのでしょうか……?
恒一は望月と高林を待っていたのか、たまたまこの二人だったのか……
どうやらみんなは会議室で善後策を相談していたようです。実質主要メンバーでの結論ありきなのでしょうけど。会議室を押さえたことから学校側も了解済みということでしょうね。
仕方なしに恒一は、事情が分からないまま“クラスの決め事”を承諾する交換条件としてクラス名簿を要求。クラスの決定に望月は正直なところは戸惑いと不満があるのが伝わってきます。
より気持ちを出したのは高林。これではフェアじゃないと意を決して質問に答えようとしてくれましたが……
なんでだよ!「見崎鳴っているの?」という質問に答えようとしたとたん発作が!?(呆然
これじゃまるでホントに呪いじゃないか!やはりオカルト的な要素が事件の裏にあるというのか!?
■Bパート
学校では既に噂が広まっているようで……
恒一が三神先生に挨拶すると気が付いていないのかそこに“いない”かのように……(ぇ
教室でも赤沢・風見をはじめ全員が、担任さえも恒一を避けているよう……
ってか、やっぱりあのまま高林は死んでしまったというのか!?にしては恒一の変わらぬ平静さにビックリだよ!(汗
「三神先生も難しい立場でありながらできるだけのことをと言って下さいました」
これってどういうことなのでしょう?直接関わらない副担任ということ??何かトクベツな理由が???
誰もが……話しかけても……一切合財……顔を背けて……電話を掛けても……
唯一勅使河原だけが動揺しつつも「すまねぇ……」と小さく謝罪の言葉を。彼もどちらかと言えばいい人なんですよねぇ……
描写された授業はイミシンにも比喩について。
明喩に暗喩、そして“擬人法”を特に説明しておりました。
恒一は敢えて突然立ったりしましたが、鳴のときとは違いみんな僅かに反応しちゃったりして。
なんにせよ恒一は、自分も鳴と同じ立場になったことを確信しましたね。
帰り支度をする恒一の机から落ちた紙切れ。それは……!
三度、人形館を訪れた恒一。今回は前もって電話を入れていたとはね。
【ごめん 事情は見崎さん から聞いて 望月】
名簿は約束ではあったけど、この手紙はきっと今できる精一杯のことなのでしょうね。
恒一は鳴に昨日から今日に掛けてのことを順をおって話し始める。自分は鳴と同じになったことを。
突然こんな立場になったというのに「ちょっとスッキリした」と鳴の存在確認を言える恒一はスゴイと思う。
その言葉を聞いた鳴の表情も印象的でした。理解した上で役を演じているとはいえ“存在の肯定”を受けるのは大きな喜びだったと思うのです。
恒一もフクザツな心境だとは思うけど、こういう選択しか出来ないほどにクラスメイトを追い詰めた“理不尽な事象”への怒りというのが大きいのではないかなぁ。
やはりこの人形館は鳴の自宅だったんですね。
人形師である霧果は雅号であり、鳴の母親。クラスメイトからの電話はきっと嬉しかったろうね(笑
鳴が突然現れたり消えたりしたのはカーテンの裏がエレベーターだったからでした(ぇー
招きいれたリビングは極々普通な感じですね。
それにしても鳴は独特で可愛らしい私服を着こなしておりますですなぁ。
缶ジュースを飲む姿が小動物っぽくていいネ。蓋を開けられなかったらサイコーだったり(ぉ
で、さぁ!“鳴のナゼナニ3年3組”が始まるよ〜♪(ぉ
「今日はトクベツに認めます」
ちょいとすまし顔で、小さい身体をクッと背を伸ばして、向きを相手に向ける。
仕種がイチイチ可愛らしい上に、恒一を信用して心を許しているのっでしょうね。
――見崎鳴について。
幽霊ではなく、生きた人間として存在している。居ないのは3年3組にとってだけである。
――いつからなのか?
始まりは5月1日からであり、恒一を含め全員で行うべきことであり手痛いミスだった。
決してイジメではなく、そう思っている人は一人もいない。
たしか5月1日は恒一の初登校の日でしたね。あの日は赤沢が休みで、風見が怪しかった日でした(ぇ
――何故“いない者”を作るのか?
26年前の事件を引き金に3年3組は“死”に近付き、翌年から毎月多くの死人が出るようになった。
それはクラスの人数が一人増えるから。揃えたはずの机と椅子が一対足りないのに、誰が増えたのかどうしても分からない。記録も記憶も改竄され誰にも分からない。
始めは誰もが手違いだと思っていたが、その現象が起こるとクラスの生徒・家族が死んでいくから。
――何故人が増えると死んでいくのか?
理由は不明。しかし増えているのは“死者”であるが、26年前のミサキではないらしい。
所謂幽霊ではなく、人間と見分けのつかない実体があり、心も記憶もあり、自身が死者であることもわかっていない。
しかし、死者はこれまでの現象で死んだ人物である。
――鳴の仮説
26年前のことで3年3組は死者を迎え入れる場所になった。
以降、3組には死者が混じり“死”に近付いていったのではないか?
――歴代の対策と結果
お払い、教室の変更、名称の変更は意味を成さなかった。3年の3番目である限り。
10年ほど前に見つかった対処法が、一人を“いない人”として扱うことで死人が出なくなるということ。
「そうやってクラスを本来の人数に戻してやればいい。それでその年の災厄は防げるっていう“おまじない”」
『呪い』も『お呪い』使う字は一緒なんですよね。出自というか成り立ちまではよく知らないけど。
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いろいろとスッキリしたり、逆に謎が謎を呼んだり、人間関係の変化もありと、なかなか見応えのあるかいだったかなぁと思います。
恒一もなかなかヘビーな状況になってしまいましたが、“いない者”にされたらされたである意味自由に動けるってもんでしょう。鳴と協力して是非とも解決へと導いてほしいものです。
どうやら超常的ナニカは間違いないみたいですね…オカルトを隠れ蓑にというのはないかもなぁ……
これまでの描写からだとドッチとも言えなかったですが、あの高林の死に方や鳴が語った説明からすれば、人外現象ありきで考えた方がいいのかもしれません。
しかし、警察の恒一への聴取からすると殺人の線も無きにしも非ず?まぁ単純に違法建築での事故死を視野にというのが濃厚でしょうかね。
どうも噂と迷信と事実の混在が事象を複雑化しているようですね。
この謎を解明するには始まりの3年3組から現在までを知る人物の協力が必要不可欠かと思います。
きっと歴代の3年3組出身者を当たっても口を噤むでしょうしね。恐らくは玲子のように……ね。
可能性のある人物は恐らくただ一人だけでしょう。図書館の主と気味悪がられている千曳先生だけかと。
彼は、恒一の母親も知っていましたし、一人で何か得心がいっていたようですし、思っていた以上に気さくな性格みたいだしネ(笑
しかし、担任の言いようはムカつきましたね。
死んだのは自業自得であり、余計なことはせず粛々と、卒業して迷惑をかけるなという保身が見え隠れ。
だけどココでハッキリとしたのは、クラスの決め事を守らなかった者たちが死んでいるということ。
桜木は鳴を無視できず恐怖して事故死。水野さんは鳴のことを弟に追求し報告したあとに事故死。高林も鳴の存在を答えようとして発作から突然死。
いない者をいるとした者が死んでいく……
あぁ桜木の親はきっと偶然の事故死だったのでしょう。まさか何か理由があったなんてことは……(え
ところで、事情を鳴に聞くよう教えてくれた望月が心配です……
それにしても、気兼ねなく恒一と話せるようになった鳴が可愛くて仕方ない。
思わず気が揺るんでしまったのかあの表情は反則かと思います♪
水野さんがいなくなり癒し分不足の危惧もありましたが、鳴が大きく変化して別方面から補給してくれたなぁと(笑
以下、思いつくままの何も考えてない殴り書きですので無視してください(ぉ
オカルト系で一人多いというとパッと思いつくのは、妖怪の『座敷童子』や都市伝説の『スクエア』などになるかと思います。
一人増えても記録も記憶もアテに出来ないとなれば、確定したかに思える鳴やまさかの恒一までが死者に該当する可能性を僅かながらに残すことになりますよね。
これまでの“いない者”即ち鳴に関わる者は悉く死んでいくのに、どうして恒一だけは死を免れるのでしょうか?
違いは、転校生であること、噂を知らなかったこと、全員平等に接していたこと、4月を過ごしていない事、親が26年前の関係者……あとなんだろう?
死者とは文字通りの『死者』なのか?比喩表現なのか??
結局のところ“ある年”と“ない年”の違いは不明のままですねぇ……?
さらに突飛な発想。
もしこれが全て人為的事件だとしたら……?
“いない者”を作るように、対策係を作るように、死刑執行人を作る可能性はあるのかなぁ。
あ……3年3組を人形で埋めたらどうなるのだろうか?