
Another - アナザー #02の視聴感想です。
ムンク。
図書室。
詰問。
人形。
眼帯。
世界を覆う不安について。
■スタッフ
原作:綾辻行人『Another』(角川書店刊)/キャラクター原案:いとうのいぢ/監督:水島努/シリーズ構成・脚本:檜垣亮/キャラクターデザイン:石井百合子//色彩設計:井上佳津枝/美術監督:平柳悟/3D監督:山崎嘉雅/特殊効果:村上正博/撮影監督:並木智/編集:高橋歩/音響監督:岩浪美和/音楽:大谷幸/音楽制作:ランティス/アニメーション制作:P.A.WORKS/製作:「Another」製作委員会
■キャスト
見崎鳴:高森奈津美/榊原恒一:阿部敦/勅使河原:前野智昭/赤沢泉美:米澤円/風見:市来光弘/望月:山本和臣/桜木ゆかり:野中藍/怜子:榊原奈緒子/水野:吉田聖子/久保寺先生:三戸耕三/三神先生:宮牧美沙代/千曳辰治:平田広明
■OP&ED
OPテーマ:『凶夢伝染』ALI PROJECT
EDテーマ:『anamnesis』Annabel

■アバン
「気を付けた方がいいよ。もう、始まっているかもしれない――」
変わらず話しかけてくる恒一に再度の忠告をする鳴。
状況に気をつけろという意味なのか?自分に近付くなという意味なのか??
そして…何が始まっているというのか……???
突風に舞い踊る薔薇の花びらが不安と美しさを煽りますなぁ。

■Aパート
美術の授業で個性的な静物画を描いていたのは美術部の望月くん。
それはまるで“ムンクの叫び”ならぬ“レモンの叫び”だそうで(笑
しかし「世界の叫びを耳を塞いで慄いている」というのがイミシンではあります。
恒一は美術部に誘われましたが、美術部が今年から再開というのは三神先生人気からなんでしょうかね?
リンゴに手足を生やした勅使河原や望月くんは三神先生に憧れているようですね。
普通な授業風景の中に鳴がいないことが気になる恒一ですが……
「見えないフリをしていても仕方がない。みんなきっとそうだし……」
授業後、恒一と話す望月くんはムンクへの雑談からこの言葉に。まるで遠回しに何かを伝えようとしているようでもありますね。
途中から会話に入ってきた勅使河原はそれを邪魔したわけでなく、きっと天然で三神先生の話題を振ったんだろうなぁ(苦笑
「よりにもよって呪われた3組になっちまったからなぁ」
まさかムンク論から勅使河原の本音がポロッと洩れ出るとは……(汗
ハッとした望月くんと勅使河原は、恒一への隠し事で押し問答に。望月の言い様だとタイムリミットでも合ったのでしょうか……
どんな事情があるのかまだ分からないけど、きっと二人とも基本的にはいいヤツラなんでしょうね。
でもそんな二人の様子よりも第二図書室にいた鳴の方が恒一は気になったようです(笑
二人が気付いて慌てて止めるのも聞かず恒一は鳴に近付いていく。

気軽に声を掛ける恒一くん。鳴も警告を半ば諦めた感じですなぁ(苦笑
鳴が描いていた絵は、想像でありモデルがいるらしく「最後に翼を付けたい」というのは自由への憧れでもあるのでしょうかね。
雨に打たれていた理由はキライじゃないから。「真冬の冷たい雪に変わる寸前の雨が好き」というのにも何かしらの理由がありそう。冷たさと痛みに生きてる実感がするトカなのかもね。
「知りたい?……じゃぁ言わない」
そして気になる眼帯のこと。鳴も自分への興味を示し続ける恒一が気になりだしてる感じがします。なんかちょいと楽しそうなんだもの(笑
予鈴が鳴り、司書の千曳が授業に戻るよう注意したわけですが。そんな当たり前の行動も怪しく見えて仕方がない(ぉ
だって、恒一にしか言わないなんて…鳴のことは無視しているのでしょうか……
って、きっといつも鳴はこの図書室に登校していて、ココが学校での居場所なんだと思う……のだけど、どうだろう?(汗
にしても、BGMっつーか効果音っつーか怖いわ!!(汗
千曳史書は玲子さんも知っている図書室の主のような存在らしい。女子が気味悪く思うのは仕方ないか(苦笑
そして、第二図書室は旧校舎にあるらしいですね。ってーと、美術室もそうなのでしょうね。
部活相談から進路相談に。まぁ概ね玲子さんのアドバイスは正しいかなぁと。眼に見えて茨だけどな!それでも自分次第で何とかなるものさっ!(他人事(ぉ

夜の病院で、一際大きな音を立てるエレベーターが不気味です。
ナースステーションに水野さんが一人っきりってことは夜勤?夜中??恒一くん、キミはいったいどこから入ったんだね???(ソコカ
恒一は鳴のことが気になって仕方ないようで、情報収集開始。先週月曜に亡くなった娘がいたかどうか?そして眼帯をした娘を見掛けたかどうか?を尋ねてみる。
手伝ってくれるのは同好の士もあるけど水野さんの人の良さが大きいのじゃないかなぁ(笑
それにしてもだ。挿入されるエレベーターが怖いわ!人が乗ってなくてもB2で止まろうともいいけどさ!!(ぉ
授業中、鳴の席が気になる恒一と、その姿を赤沢は厳しい表情で気にしてますね。
放課後、帰宅しようとする恒一に桜木が声を掛けてきて…その傍らには不機嫌そうな赤沢さんもいらっしゃいましたです(汗

■Bパート
恒一は、夜見山に住んでいなかったか赤沢に再度確認されるけれど。
夜見山の病院で生まれ、直後東京に、母もすぐ亡くなり、帰省経験も殆どないと、同じ話をするしかないですよね。
会った気がするけれど思い出せないイラつきから、人違いかもを含めハッキリさせたい赤沢姐さんであります。
決して恒一くんを疑い脅してる訳ではないのです。対策係としての責任感もあるのです!(ぇ
で、対策係とは“クラスを守るために対策を立案し執行する係”であり、恒一にも理解と協力を求める腹積もりだったようですが……
「何ソレ!?ったく!!たった一日休んだだけでこの様かっ!!」
この言葉からすると登校初日にすべてを恒一に話して約束の内に取り込む手筈だったのでしょう。
しかし、計画は実行されず、タイムリミットは過ぎ去って話せない局面になっているようですね。
何も知らない恒一の言動は恐らく、赤沢からすればとても危ういタイトロープに見えるのかもしれません。
一見粗暴に見える赤沢だけど、誰よりも恒一の味方なのかもしれませんね。
ところで。
赤沢が休んだのは一日だけ?二日間じゃね??(ぉ

鳴を見かけた恒一は後を付けていく。
途中“御崎町”を通り、小道に差し掛かったところで見失い、彷徨い歩くと……
[ 夜見の たそがれの うつろなる 蒼き瞳の ]
ここはどうやら人形の工房らしいですね。
そのとき水野さんから調査報告が……
中学生の女の子が亡くなり、名前はミサキだかマサキだかと曖昧……
電波状態が悪いのか雑音の末に途中で切れてしまい……
恒一がケータイを使うと必ずこんな感じになりますね(汗
しかし、この情報もなんとでも都合のいいように受取れるモノだなぁ。
話を聞いて恒一にも恐怖はあったと思うのだけど、よくもまぁ直後にこの雰囲気の店に入れるねぇ(汗
ってか、店主だか店番だか知らないがこの婆さんも怖いよ!微動だにせず応対しないでください!!
どうやらココは展示販売をしているビスク・ドールのギャラリーのようです。

地下に降りるとそこは工房のようで、作り掛けや素体のドールが置かれていて、その中には棺おけに入った鳴そっくりのドールが!!
しかもいきなり喋りだすし!人形が喋り出だしたのか、人形に見えて鳴自身だったのか混乱したわ!!本人がソコに居ただけじゃんかよぉ!!!(涙目
「似てる……よね。でも半分だけ。もしかしたらそれ以下」
鳴の言葉は謎掛けみたいでその真意が分からないですね。おそらくこのドールは鳴をモデルに作られたのだと思いますが……。表面上は似ていても魂は入っていないとかそういう意味なんでしょうかね……
鳴は恒一がココにいるドール達を恐れないことを安心したように思えます。
どうも鳴は誰かと通じ合うことを恐れているようですね。誰とも繋がらず“個”でいることに慣れてりまっているような……
「見せてあげようか?この眼帯の……下」
ドールを恐れない恒一をまるで試すように眼帯に手を掛ける鳴……ソコにあったモノは!!?
って、ココで終わりかよ!眼帯の下にナニがあったのか気になるじゃないか!!
……まぁなんともなかったりするんだろうな。……まぁものもらいトカ?(ぉ
冗談はさておき。もしかしたら鳴は恒一が鳴に興味を抱く以上に恒一への興味を持ち始めているのかもしれませんね。
ってか、鳴が美人過ぎて困ります♪
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前回の感想では頭を過ぎりながら敢えて書かなかったのですが、他の感想ブログを読んでみると言及しているところが多かったことがひとつ。
主人公の『榊原』という姓のこと。やはりあの事件を思い出した人が多数居たようです。まぁ仕方ないのだろうけど……
まぁそれはそれとして。
やはり恒一に知らされていない3年3組の秘密が気になりますね。
赤沢はもちろんのこと、勅使河原や望月くんにしても、恒一に伝えるべき事柄だと思っているようです。しかしどうもその時機を逸してしまった感がアリアリと伝わってきます。
恐らくそう仕向けたのは委員長である風見なのでしょう。
風見は引っ込み思案気な同じ委員長の桜木を抑えているようですし、勅使河原も視線ひとつで逆らえないようです。
恒一の登校初日に勅使河原を制して語らせなかったですし、もしかしたら赤沢の欠席も風見が何か仕掛けて休まざるを得なくしたということも考えられますよねぇ(ぉ
またあの日はまるで幾人かはクラスメイトの動きを監視していたようにも見えました。
もしかしたら風見は何も知らない転校生を利用して、すべてを擦り付けるつもりなのかも……なんて思ったり?(ぉ
職務というか責務というかを全うしようとしている赤沢はどちらかといえば恒一の味方になりそうな気がしますね。
赤沢と恒一の記憶のズレが整合されるとき事態はいったいどうなっているのか楽しみであります。
個人的には、赤沢の記憶が正しくて、恒一の記憶は改竄されているに1票です(ぉ
そしてやはり気になるのは“ミサキ”という名でしょう。
鳴の苗字である“見先”、地名の“御崎町”、病院で亡くなった(ミサキ(マサキ))……
どれも偶然に一致やたまたまそう読めるだけだったり勘違いということもあるでしょう。
だけども“ミサキ”という名には深い因縁だけを深く感じますね。
ちなみに。
もうひとつ気になるのは人形です。行く箇所にも人形のカットが挿入されたりとかなり重要なアイテムであることは間違いないでしょう。
人形というのは、呪詛をかける道具として、または厄災を受ける人の代替物として使用されてきました。
もしかしたらミサキの名を持つ者や御崎町出身の者は、夜見山ではこういう意味での人形とされる慣わしがあるのではないかと……まさに白羽の矢が立つように。
だから厄災にまみれた“人形”を見て見ぬフリをし、時には畏れるのではないか……という思い付きを書いておきます(マテ